ゼノギアスの魅力について語ろう
「人には自分の運命を自分で決める権利がある! 自由な意志があるんだ!」
みなさんこんにちは。KADAです。ゲームが大好きなこと以外に特徴がない、しがない女です。チラシの裏よろしく、ゲームについて自分の言いたいことを好き勝手ブログに書いています。
『ゼノギアス』というゲームがある。私が大好きなゲームの一つです。
このゲームを初めてプレイしてから19年が経ちましたが、なんと今日このゲームのストーリーを初めて理解することができました。
19年間ストーリーがわからなかったってそんなことあるのか!?と自分でも思うのですが、わからなかったものはわからなかった。
それでも当時の私は狂った猿のように周回プレイしてた。
当時小学生だった私は、なぜあんなにも意味不明なゲームを愛していたのか?を語ろうと思います。
・11歳女児のゼノギアスの記憶
ゼノギアスは、1998年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されました。DISC2枚組で、ハードはプレイステーション。ジャンルはRPGで、一人プレイ専用のゲームです。
神は、堕ちてきた… ゆっくりと船は星へと沈んでいった…。
それから幾千年の時が流れた。
忘却の彼方より繰り返される悲劇。輪廻と再生。破滅と癒し。
神とは何か? その意図するものは?
上のストーリー説明、スクウェアエニックスのHPに掲載されていた文言をそのまま引用したんですが、もうこれだけで訳がわからないですね。
主人公はフェイ。当時は前髪をどうやってセットしているのか気になって仕方ありませんでした。
ゼノギアスをプレイしていた当時、私は小学5年生の女の子。今ではすっかり肩こりと坐骨神経痛が気になり始めた30代の女になりました。
当時の私がどんなふうにこのゲームを捉えていたのか、思い出しながら書いてみることにしてみます。
・ギアかっこいい!
・戦闘シーンがコマンド式で楽しい!
・よくわからんけど悪いやつがいるらしいので倒す!
・グラーフってクソかっこいい!(厨二病を発病)
・なんか天空に浮かんでる国に来た!BGMが可愛い!
・ソイレントシステムが衝撃的すぎて寝れなくなる
・このあたりからこのゲームのヤバさに気づき始める。
・ディスク2に入った瞬間、文章ばかりが続いて唖然。
・わけも分からず丸ボタン連打。戦闘シーンが来ると俄然やる気になる。
・バベルタワーで落ちまくり、癇癪をおこして母に叱られる。
・デウスを倒した!!よくわからないけどこれで世界は平和になるぞ!!
・は?何このウナギ?(ウロボロス)
・唐突に裸で語り合うアニメシーン。リビングが凍る。
・END
・うーんわからなかったけど楽しかった。もっかいやろ。
当時プレイしていた子どもたちはどんな感想を持っていたのか・・・。おそらく私とそう変わらなかったんじゃないでしょうか。
その後私はゼノギアスの不思議な魅力に取り憑かれ、母に頼んでゼノギアスの設定資料集とサウンドトラックを誕生日プレゼントとして買ってもらい、その後もプレイを続けました。それでも、何周してもやっぱりストーリーはわからなかった。
そこで、ゼノギアスのストーリーを知るために参考にしたサイトがこちら。
このサイトを拝見して、当時の私がこのゲームのことを5%も理解していなかったとわかった。
でも、それでも魅力を感じていたのはなぜなのか?
・魅力その1:ギアがかっこいい
ゼノギアスにはギアと呼ばれる兵器が登場する。主人公たちはこのギアに搭乗して戦うことになるんだけれど、このギアが超絶かっこいい。
私の好きなギアは、仲間の一人であるエメラダの搭乗機である『クレスケンス』
アーーーッ!!エロいね!!!
翼のデザインと細身の体のバランスがたまらない。この翼が拳状になって敵を殴って攻撃したりするんですよ。かっこ良さと美しさを同居させた素晴らしいデザインだと思います。そしてエメラダのBGMとも言える「神無月の人魚」があわさってさらに神秘的な印象を受けるところが素晴らしい。
次点の推しギアは、仲間のマリア・バルタザールが搭乗する『ゼプツェン』
私はゴツいロボが好きだ。無骨なボディ、そしてクソでかい足。まさに鉄塊と表現できる渋さがある。そしてここに乗るのが、13歳の可愛い女の子というのがまたいいんですよ。クソゴツいロボットと可愛い女の子の組み合わせは正義。ギャップ萌えってやつだね。生身で戦う場面でもゼプツェンを呼んで戦えるんだけど、これがまた強い。
・・・この二機が出てきた時点で理解できるかもしれないけれど、当時の私は年の近いエメラダちゃんとマリアちゃんがお気に入りだった。だからか知らないけれどギアにも特別な思い入れがあった気がする。
・魅力その2:キャラクターがいい
登場するキャラクターは皆魅力的だった。
主人公なのに主人公臭くない前髪おもしろ男フェイを筆頭に、
ドライブの恐怖を乗り越えて強くなるエリィ。
ミステリアスで敵なのか味方なのかわからないチートキャラシタン先生。
国のために戦うバルト。
自らが亜人なのに、亜人を排斥する父(国王)を憎むリコ。
とにかく可愛いチュチュ(ドーピングしたら最強)。
エトセトラエトセトラ。
もはや個性が皆爆発しまくっている。個性のバーゲンセールや。
みんなストーリー上では辛い経験をして(先生とチュチュ以外)、それを乗り越えて強くなっていく姿が描かれるんですよね。だからこそ、一人ひとりの境遇に感情移入できるし、彼らの生き様から学べる気がする。
・魅力その3:狂った世界観
当時の私に多大な影響を及ぼした、悪名高きソイレントシステム。
詳しくはこちらで
ソイレントシステム (そいれんとしすてむ)とは【ピクシブ百科事典】
このシステムの全貌が明らかになったときがこのゲームの第一のカタルシス。
実はゼノギアスの世界には、空中に浮かぶソラリスという国がある。ソラリスは地上の人間たちに処置を施しており、地上人はソラリスの存在を認識できないようになっています。
ソラリスの人たちは、地上人を攫って奴隷にし、兵器化させるために人体実験を繰り返し、挙句の果てに死体を食用の缶詰にするという非人道的な行為を行っているのです。どんな設定だ。
しかもその直前に主人公とヒロインがその缶詰を食べているから余計にタチが悪い。
しかしながらそんな世界観が、後述する理由と相まって不思議な魅力を醸し出してるんですよ。当時のゲームの中でも、ストーリー面ではかなり異色の作品でしたね。
・わけがわからないからこそ、生き抜いてやろうと思える
おそらくこの令和の時代にゼノギアスが発売されたら、きっと昔のように受け入れられないような気がしています。
少なくとも、私が小学生だったら確実にハマらない自信がある。
「投げっぱなし」「ストーリーが意味不明」
と感じてスプラトゥーン3をやってますよ。間違いない。
当時はプレイステーションゲームの黎明期で、混合玉石に様々なゲームが発売されたある意味カオスの時代でした。
それでも30歳になった今、ゼノギアスを振り返ると、ストーリーがわからないことが逆に良かったんじゃないか、と思えるんです。
私だけかもしれないけれど、プレイヤーはこのゲームの全体像を初見で掴むことは不可能だと思う。
自分に理解できない事象が起こっていて、生命の危機が迫っていることだけは分かる。でもそれでいいんだと思うんですよ。だって相手は「創造主」だから。つまり神様です。
ゼノブレイド:DEしかり、ゼノギアス然り、ストーリーの根幹になっているのはヒトと神の戦いの物語。自分を作り出した高次の存在と相対しても、彼らの意思に反して「生きたい」という気持ちを貫けるかどうか、という物語だと思うんです。
わけわからん状況に放り込まれたからこそ逆に本気になれる、という気がする。これを体験したゲームは、PS2の『ドラッグオンドラグーン』。唐突に空飛ぶ巨大赤ちゃんに殺されそうになりなりつつ、絶望的な状況を打破しようと戦う姿が印象的でした。
ゼノギアスの状況はこれに似てる。わけがわからないからこその没入感。人間の想像力を遥かに超えた存在と戦おうとする姿が、今でも鮮明に思い出せるのです。
・自由意志の物語
「人には自分の運命を自分で決める権利がある! 自由な意志があるんだ!」ーフェイ
自分の運命は自分で決める権利がある。かっこいいです。
ゼノギアスはいつまでも私のベストゲーム。当時これだけ大きな影響を与えられたゲームは他にはありません。
今気づいたんですが、当時持ってたゼノギアスの設定資料集、2014年に復刊したんですね。買ってしばらくして、家の都合で転勤する際に他の本と一緒に手放したんですが
1万円以上というとんでもない価格がついていました。かなしい。